◆秋季高校野球東京大会▽準決勝 帝京 0―7×二松学舎大付=8回コールド=(3日、スリーボンドスタジアム八王子)
帝京は二松学舎大付に0―7のコールド負けを喫し、2011年夏以来となる甲子園出場は絶望的となった。
先発右腕の岩本勝磨(2年)が制球に苦しみ、3回まで3安打4四死球2失点と勢いに乗れなかった。先手を許し、打線も二松学舎大付の河内紬(2年)を前に得点が奪えず。4回2死一、二塁、5回2死満塁のチャンスであと1本が出なかった。継投した右腕・村松秀心(2年)も左太ももの肉離れを抱えながらの出場となり、持ち味を出し切れず。8回に失策などミスが続き、一気に3失点でコールド負けとなった。
金田優哉監督は「完敗でしたね。結局自滅です。勝負弱い、勝負弱いですね。先に点を取られてしまうと難しい。新チームは強くなかったけど、なんとか持ち味を探しながら選手もスタッフも一生懸命やってきたけど。目の前で夢がかなうところまできて力が発揮できない。私は発揮させないといけなかった」。夏も東東京決勝で関東第一相手に4失策と自分たちからリズムを崩して逆転負け。この日の試合後金田監督は、しばらくベンチで動くことができなかった。
強烈な打力を持つ前チームと異なり、守備をベースに勝ち上がってきた。関東第一との3回戦で完投するなど、投打で柱となっていた村松が準々決勝・共栄学園戦の2日前の練習で負傷。懸命の治療でなんとかマウンドに立ったが、「投げられる状況ではなかったので、今日も9回は無理だと。それでも、頼らざるを得なかった」。投手陣全体の底上げも、頂点にたどり着くためには足りなかった。
2011年夏以来、名門が甲子園から遠ざかる。指揮官は「こういう敗戦が続いているので、私も見直さないといけない。冬でどういう取り組みをするか。1年1年選手も変わるので、全てにおいてレベルアップしないと」と、厳しい顔つきで話した。