静岡・沼津市出身の俳優・磯村勇斗が企画・プロデュースを務めた「しずおか映画祭」が4日、故郷の沼津市民文化センターで開催され、親交のある「DISH//」メンバーで俳優の北村匠海をゲストに招いたトークショーが行われた。
静岡の地で映画を身近に感じてもらおうと、磯村自ら発案し、裏方業も行う映画祭。北村は監督デビュー作「世界征服やめた」を引っさげ来場。2人は2018年の映画「春待つ僕ら」で共演したことを機に親交を深め、「東京リベンジャーズ」シリーズでは親友役を演じるなど、同じ映画界で切磋琢磨(せっさたくま)してきた戦友のような存在だ。
北村は「ずっと進んできたベクトルだったり道のりが同じ中で、こういう映画祭を彼が開き、代表として立っているっていうのは、すごくうれしい」と笑顔。「そして偶然、自分が監督をやるタイミングだった。めぐり合わせのような感じがしています」とプロデューサーと監督という立場で顔を合わせたことに感激の面持ちだ。
自身も監督経験のある磯村は、北村の作品について「すごくクリエイティブな方なので、映像のギミックにこだわっていたりだとか、非常に面白く展開していく」と評価。「僕はもっと匠海が作る監督作品を見たいし、多分もっと隠し持っている気がしていて、それを僕は喉から手を突っ込んで引き出したい」とさらなる可能性に期待した。
北村は磯村の魅力について「行動力」をキーワードとして挙げ「行動力というのは思っているだけではかなわない。かなえるための運や出会い、役者としての実力みたいなものが伴った形で映画祭を開催しているんだなと感じています」としみじみ。「彼はいろんな出会いをつかんで離さなかった人なんだろうな。僕も離されなかったうちの一人であるからこそ、ここにいるんだとすごく感じます」と語った。
上映後のトークショーでは、今後の「しずおか映画祭」の展望について意見交換。北村が「全然、なんででもやりますから。ポスターのカメラ(担当)でもいいし、インビ(招待状)作って配るでもいいし、お客さん誘導してるでもいいし。オープニング映像の助監督、撮影部とか」と裏方を買って出ると、磯村は「エンドクレジットが全部『北村匠海』になっちゃわない?」と大笑いしていた。