◇関東地区大学選手権▽1回戦 神奈川大10x―9城西国際大(5日・横浜)
ソフトバンクにドラフト2位で指名された神奈川大の庄子雄大遊撃手(4年=横浜)が、50メートル走5秒7の俊足を生かして劇的な逆転サヨナラ勝利に貢献した。
5―4で迎えた9回表、城西国際大に一挙5点を奪われたが、神奈川大は裏の攻撃で驚異的な粘りを見せた。2つの四球で無死一、二塁のチャンスを作ると、9番打者の代打・山下竜矢(4年=横浜隼人)が右翼席へ3点本塁打を放ち1点差に。無死無走者の状況で、1番の庄子が打席に入った。
「どうしても塁に出なければいけない場面。持ち味の低く強い打球を意識しました」と庄子。真ん中のストレートをセンター右へはじき返した。「打った瞬間、確実に2つはいけると思いました」。二塁ベースの手前で中堅手が打球の処理をもたつくのを確認すると、迷うことなく三塁へ向かった。
続く2番・陶山歩夢三塁手(4年=常総学院)のライトへの二塁打で同点に。さらに無死一、三塁とチャンスを広げ、4番・岩田悠聖中堅手(2年=山梨学院)の遊ゴロの間に三塁走者がサヨナラのホームを踏んだ。
「自分の一番の存在価値は足」と庄子。ソフトバンクには、盗塁王に3度輝いている周東がいる。「最短距離の走り方、打球判断などを参考にしたい。盗塁王というタイトルを取るには、越えなければいけない存在だと思っています」。周東に続く足のスペシャリストとして、ソフトバンクに新たな風を送り込む。