ラグビー・リーグワン1部の東京ベイ(旧クボタ)は5日、ホストエリア江戸川区の浴場組合とのコラボ施策を発表した。同区にある「第二寿湯」で前川泰慶ゼネラルマネジャーが会見し「江戸川区浴場組合は、地域コミュニティの活性化のために活動している、スピアーズとしても目指すべき姿。我々もコンセプトは『あたたかいスタジアム』を掲げ、気持ちと体、両方が温かくなる仕組みを楽しみにしている」と語った。
「第二寿湯」では、コラボ施策の目玉である背景画が初公開された。現在、日本では3人しかいないとされている「銭湯ペンキ絵師」の田中みずきさんが作画を担当し、銭湯が休みだった今月1日に約15時間かけて作業したという。東京ベイのチームカラーであるオレンジをイメージし、赤富士を背景に「スピアーズえどりくフィールド」でラグビーをするスッピー(チームマスコット)が描かれている。田中さんは「スッピーはとてもニコニコいてかわいらしい感じだった。お子さんにも親しんで頂けるように、優しくかわいらしい感じで描きました」と語った。
江戸川区浴場組合と東京ベイは、スタンプラリーでも手を組む。同組合は14年前から続けており、約25の同区内の銭湯で4つのスタンプを集めると、ホストゲームのペア招待券がプレゼント。さらにスタジアムで5個目のスタンプを集め銭湯に行けば、コラボタオルが贈呈される。スタンプラリーはホスト開幕節から、レギュラーシーズンの間実施される。詳細は12月発表予定で、第二寿湯の壁画は1年間は描かれているという。
会見場となった第二寿湯は「地域に根ざした場所。昔のままのスタイルを残している」と、鴫原和行組合長。番台で入浴券を買う昔ながらの様式を継続し、救急救命用の「AED」は区内の浴場に先駆けて設置した。地域の交流の場であると共に、銭湯の魅力について「銭湯は免疫力を上げ、細胞を活性化させる。スポーツ選手とも親和性があると言われている。のんびりと入って頂きたい」と語り、選手のコンディショニングやリラックスの場としても期待を込めた。
東京ベイ、江戸川区浴場組合が目指すのは江戸川区の発展。鴫原組合長は「優勝してもらって、江戸川区に東京ベイあり、とやって頂くことは地域の発展につながる」と期待する。2季ぶりの優勝を目指す東京ベイの前川GMも「ありがたい激励。それができる、いい準備をしていきたい」と、12月22日、トヨタ戦(秩父宮)での開幕戦を見据えた。