劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)氏と、妻で女優の緒川たまきが主宰するユニット「ケムリ研究室」が、2020年に上演した「ベイジルタウンの女神」を来年5~6月に再演すると6日、発表した。
同ユニットは20年に旗揚げし、第1弾「ベイジルタウン―」を上演。続く第2弾の「砂の女」(2021年、原作・安部公房)は、第29回読売演劇大賞優秀作品賞などを受賞し、大きな話題を呼んだ。23年には第3弾「眠くなっちゃった」を上演していた。
5年ぶりの再演となる「ベイジルタウン―」は、お嬢様育ちの女社長(緒川)が、貧民街・ベイジルタウンの再開発を巡って賭けをすることから巻き起こる寓話的な喜劇。
ベイジルタウンに住む乞食(こじき)“王様”役を俳優・古田新太が演じる。水野美紀、高田聖子、坂東龍汰、藤間爽子らも出演。来年5~6月に東京、兵庫、福岡、愛知、新潟を巡演する。
◆ケムリ研究室(ケラリーノ、緒川)コメント全文
コロナが蔓延(まんえん)し始めた年、人恋しさも手伝ったのでしょう、ケムリ研究室の旗揚げ公演は、誰もが多幸感を感じられるコメディを目指しました。これまでになくハートウォーミングでハッピーな今作は、我々にとってもかけがえのないものです。
この度の再演では、さらにパワフルに、さらにチャーミングな味わいとなるよう、今からあれこれと画策中。早くもワクワクしております。初めての方も、初演をご覧下さった方も、どうぞご期待ください。
◆古田コメント全文
さてさて「ベイジルタウン」である。いつだったかケラっちとたまきちゃんに「ケムリ」に出てくれないかと言われた。「いいよー」と軽く答えたがその時ケラっちが「ごめーん古ちんの苦手ないい話だけど」と言った。そうなのだおいらはいい話が苦手なのだ。いつも下品で感じの悪いお芝居ばかり考えている。大丈夫なのかおいら「いい話」古ちん60才の年にいまさらのチャレンジである。