ドジャースは5日(日本時間6日)、大谷翔平投手(30)が、同日に左肩の関節唇損傷を修復する内視鏡手術をロサンゼルスで受けて成功したことを発表した。
大谷は、10月26日(同27日)のワールドシリーズ第2戦の本拠地・ヤンキース戦の7回に、二盗を試みてスライディングした際に左肩を亜脱臼。この日受けた手術は、その際に負った損傷を治療するもので、これまでの右肘手術も担当した名医のニール・エラトロッシュ医師が執刀した。球団発表によると、来年2月の春季キャンプに間に合う見込みだという。大谷がメジャー移籍後に手術を受けるのは18年10月の右肘、19年9月の左膝、23年9月の右肘に続いて4度目となった。
18年10月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた際には、打者として復帰したのは19年5月。今季も開幕戦出場を疑問視する声もあったが、2月中からオープン戦に出場し、練習中のスイング数などに制限があったものの、3月20、21日に韓国・ソウルで行われたパドレスとの開幕シリーズには、他球団より1週間ほど早い開幕だったが、しっかりと間に合わせて出場した。
開幕後の3月中にはキャッチボールを再開させ、8月からはブルペンでの投球練習も行うなど、リハビリの進行は順調。19年以来2度目の打者専念となったシーズンでは、54本塁打、130打点の2冠王に輝き、59盗塁と打率3割1分もリーグ2位で、メジャー史上初の「50―50」(50本塁打&50盗塁)をクリアするなど大活躍でワールドシリーズ制覇に貢献して、2年連続3度目のMVP受賞も確実視されている。
大谷が今回受けた手術は競技復帰まで数か月を要することが濃厚。球団は春季キャンプには間に合うとしているが、来季も3月18、19日に他球団より早く東京ドームでカブスとの開幕シリーズが予定されており、今季に続いて2年連続となる滑り込みでの開幕戦出場となりそうだ。
投手復帰計画も、再考となる可能性がある。右腕の大谷にとって、右肩の故障でなかったことは救いだが、当面は、ボールを投げることや、本格的なトレーニングも困難。18年10月に右肘の手術を受けた際にも、19年9月に左膝手術を受けたことで、当初の投手復帰計画に、狂いが生じた。20年はさらに新型コロナウイルスによる日程変更などの影響もあって、投手復帰は7月となって、わずか2登板のみで再び右肘を痛めて同年は打者に専念した。
来季の日本での開幕シリーズでの登板をひとつの目標にしてリハビリを続けてきた大谷だが、場合によっては投手復帰が開幕時に間に合わない可能性もありそうだ。