米テキサス州サンアントニオで開催されている大リーグのGM会議で6日(日本時間7日)、ナ・リーグの球団首脳がメディア対応し、メッツのデービット・スターンズ編成本部長が、9月に視察したロッテ・佐々木朗希投手(23)の今後の動向に強い関心を示した。
昨年は、ポスティング制度でメジャー移籍を目指した山本由伸投手(26)のドジャーズとの交渉が年末まで長引いた。その結果、他のFA選手の交渉が滞り、サイ・ヤング賞受賞投手のスネルが3月18日、レンジャーズのワールドシリーズ制覇に貢献したモンゴメリーが3月29日と、大物選手の契約が大幅にズレ込んだ。今回、ロッテと佐々木の動向が不透明な状況が続いている中、メッツのスターンズ編成部長は、「去年とは少し違う。佐々木は、何億ドルという年俸総額にはならず、国際ボーナスプールに収まる額だ。山本の場合は、獲得できた場合に備えて、球団側が予算を残しておきたかった背景がある。佐々木の場合は、動向を見るため、他の先発補強を中断するとは、思えない」と分析した。
ポスティング申請期間は45日間で、11月1日から12月15日。ロッテが、ポスティングを容認した場合、その獲得チームは、先発構想を総替えすることになるのか。同編成本部長は、「それは、どうだろうね。未知の領域だ」と述べた。
佐々木について、明言を避ける首脳陣が多い中、「興味があるか」の質問にイエスと即答。9月に実際に来日し、登板を視察したことを明かし、「とっても、良かった。まあ、その辺にしておきましょう」と笑った上で、「強い球を投げ、いいスプリットがあった。ユニークな才能だ。20歳かそこら(実際は23歳)で、100マイル(約161キロ)の球を、えげつないコースに投げるんだから」と、率直な印象を語った。
今オフの先発補強については「3人の先発投手がFAになり、当然のごとく、先発補強は、最優先事項だ。エースや2番手にこだわる必要はないが、効果的なピッチングをする投手を加えたい。ショーン(マナイア)、セベリーノはエース級の存在だった」と、同編成部長。クオリファイング・オファー(QO)を出した今季12勝6敗のマナイア、11勝7敗のセベリーノの2人に加え、10勝10敗のキンタナを含めた3人はともに30試合以上登板しており、状況次第では、来季は千賀滉大投手がエース候補に見込まれている。