明治神宮野球大会(11月20~25日、神宮)の初戦で東海地区代表・大垣日大(岐阜)と対戦する東海大札幌が7日、登録メンバー20人を発表した。10年ぶり優勝を果たした全道大会でメンバー外だった河内要投手(2年)が新たにベンチ入り。俊足を生かし代走の切り札としても期待されるユーティリティプレーヤーが、チームの新たな力となる。
東海大札幌・河内が高校野球生活で初めて背番号を手にした。今秋はスタンドから声援を送っていたが、大会後の数少ない紅白戦と練習試合で猛アピール。激しい争いの中、最後の最後にベンチメンバーへ滑り込んだ。
小学5年からソフトボールを始め、中学に入ってから野球ボールを握った。大阪出身だが、「甲子園に行けるように」と親元を離れて北海道へ。本職の投手では、遠藤愛義監督(40)が「秋のベンチにはいなかった(タイプ)」というサイドから最速130キロの直球を投げ込み、スライダーなど4種類の変化球を操る技巧派右腕。高橋英汰、矢吹太寛(ともに2年)の左右ダブルエースはともに上手投げで、指揮官も「つなぎのところで使えたら」と期待する。
投手だけでなく、今秋から内、外野にも挑戦中だ。脚力はチームトップの背番号8・上田就也外野手(2年)にも引けを取らない力を持ち、代走の切り札になる可能性もある。「出番があれば、投手でも野手でも出たい。初めての公式戦なので、堂々と前を向いて」と神宮でのプレーを思い描く河内。メンバー入り最後の切符をつかんだ勝負強さを、全国の大舞台でも発揮する。(島山 知房)