J2ベガルタ仙台は8日、最終戦となる大分戦(10日、ユアスタ)に向けて、仙台市内で冒頭のみメディアに公開した練習を行った。MF遠藤康(36)はジョギングを行うなど別メニューで参加。この日に引退を正式に発表し、練習後に取材に応じた。
2007年にJ1鹿島でプロ入りし、22年にJ2仙台へ初めての移籍を決断し、加入した遠藤。今季まで18年間選手として活躍してきたが「一番はピッチの上でチームを勝たせられなくなったこと」と、引退の決めた理由を話した。
昨季終了後から引退を考えていたが、クラブは16位と低迷したこともあり「ああいう形で去るのはどうなんだろう」と踏みとどまった。だが、そこからずっと悩み続けて、今季の夏に決断した。
クラブに伝えたのもここ最近。そこからは鹿島でお世話になった先輩や、共に戦った仲間たちにも連絡。鹿島でテクニカルアドバイザーを務める小笠原満男さんからは「辞めるの?いいの?」と言葉をもらい、「自分の意見を尊重してもらった」という。
仙台市出身で、地元の子どもたちのためにサッカー教室をするなど様々な活動をしてきた。仙台に来てからの3年間には「ワンクラブで終わるのはすごく良いことだし、チームにとってもいいことですけど、僕自身鹿島だけで終わらなくてすごく良かった。こういった報道陣、サポーター、スポンサーの方々と巡り合えて人間としての幅も広がりましたし、自分の人生観や視野もすごく広がった」。最終戦後には改めてサポーターに引退を報告する。