米大リーグ機構(MLB)は11日(日本時間12日)、全米野球記者協会(BBWAA)会員の投票による今季の各賞の最終候補3人を発表し、23年ドラフト全体1位のP・スキーンズ投手(22、パイレーツ)がナ・リーグ新人王とサイ・ヤング賞の候補にそれぞれ選ばれた。
スキーンズは1年目の今季、23試合で11勝3敗、防御率1・96をマーク。オールスターでは1995年の野茂英雄(ドジャース)以来29年ぶりの先発登板も果たした。100マイル(約161キロ)超の直球を駆使し、初対戦で三振を奪い、本塁打も浴びた6月のドジャース・大谷翔平投手(30)との“怪物対決”なども大きな話題となった。
新人王は24本塁打、90打点のJ・メリル外野手(パドレス)、21本塁打、22盗塁で史上最年少となる「20―20」を達成した20歳のJ・チョウリオ外野手(ブルワーズ)との歴史的ハイレベルな争い。サイ・ヤング賞は35歳にして18勝、防御率2・38、225奪三振で投手3冠に輝いたC・セール投手(ブレーブス)、全てリーグ2位の16勝、防御率2・57、224奪三振を記録したZ・ウィーラー(フィリーズ)との争いになる。
過去には今年10月に63歳で亡くなったドジャースの通算173勝左腕、F・バレンズエラ氏が1981年に13勝(7敗)、11完投8完封で史上初めて新人王とサイ・ヤング賞を同時受賞しているが、現代に現れた“最強新人”が偉業への権利を得た。