卓球女子でパリ五輪団体銀メダルを獲得した平野美宇(木下グループ)が12日、都内でブランドアンバサダーを務めるミズノのイベントに出席した。イベント後の取材では、世界ランク日本勢2番手の6位につける16歳・張本美和(木下グループ)、この日付で3番手の8位に浮上した20歳の大藤(おおどう)沙月(ミキハウス)ら下の世代が勢いに乗る中、五輪2大会銀メダルの24歳は「年齢はそんなに関係ないと思いつつ、負けたくない」と素直に闘志を口にした。
欧州遠征から帰国したばかりの平野。10月のWTTチャンピオンズ・モンペリエでは大藤に0―3、直近のWTTチャンピオンズ・フランクフルトでは張本に1―3で敗れた。「若い選手がノビノビとプレーしていて、私自身の16歳、17歳の頃を思い出しますね。(若手の台頭は)日本の卓球界にとってはいいことだけど、私はその選手たちに勝たないといけない。本当にレベルアップしないと、結果が出せない厳しい世界」と冷静に受け止めた。
雪辱戦はすぐにある。世界ランク上位16人しか出られないWTTファイナルズ福岡(20日開幕、北九州市)は、昨年の名古屋での大会にランク17位で出場を逃しただけに、強い思いを持つ。大藤や張本も出場権を手にしており、世界ランク13位の実力者は「1回負けてもチャンスはある。(大藤、張本戦は)そういう気持ちでやっていきたいと、改めて考えさせられた試合だった。レベルの高い大会。1試合でも多く日本のファンの皆さんにプレーをお見せできるよう、頑張りたい」と熱く言葉を紡いだ。
この日は約600の応募から当選した10人のファンと交流し「皆さんが本当に応援して下さったり、大会も見て下さっていることを実感できて、そういう方に結果でいい報告をするためにも、頑張りたいな、と思えました」と力を得ていた。