ソフトバンク・甲斐拓也捕手は13日、みずほペイペイドーム内の球団事務所を訪れ、今季取得した国内FA権利の申請手続きを行った。囲み取材に応じて「1度きりの権利だと思っていますし、野球人生において、このタイミングだなと。今まで自分がやってきたことをどれだけ評価してくれて、これからどのように自分が野球をキャッチャーとしてやっていくのかがしっかり明確にできれば。野球人生にとってこれからがある意味、見せ所かなと思っています」と明かした。
今後、各球団との交渉で重要視することに関しては「やっぱり自分を必要としてくれる球団であったり、キャッチャーとしての自分の必要性、今までやってきたことの必要性があるのかなという風に思います。そういった球団があれば話を聞きたい」と話した。
甲斐は2010年の育成ドラフト6位で楊志館高からソフトバンクに入団。正捕手として17年から4年連続日本一の立役者となり、21年の東京五輪、23年のWBCにも出場した。12日には、捕手部門で歴代4位となる7度目のゴールデン・グラブ賞を受賞。「7回目という数字を見て、これまで歩んできた道を誇りに思います。これからも自分の長所をいかして、プロの世界でしっかりと頑張っていきたいと思います」とコメントした。
昨オフの契約更改では球団からの複数年契約の提示を固辞し、単年の2億1000万円でサイン。今季は119試合に出場して、打率2割5分6厘、5本塁打、43打点で、チームを4年ぶりリーグ制覇に導いた。
球団は引き続き慰留に努めるが、巨人なども獲得調査を進める見通しで、争奪戦は確実な状況だ。