9月末からアンコール放送が始まった、2011年後期のNHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」。13日に第45話が放送された。
同作は大阪・岸和田の呉服店に生まれた小原糸子(尾野真千子)が、ドレスに憧れ、20歳で洋装店を開業。結婚、夫の死、3人の子育て、波乱万丈な人生をミシンひとつで切り開いていくというストーリー。(以下、ネタバレがあります。ご注意ください)
糸子の父・善作(小林薫)と祖父・清三郎が珍しくそろって、糸子を訪ねてくる。ハル(正司照枝)も加わって、“自らは仕立ての腕を持ち小原家に婿に入る”という勝(駿河太郎)を褒め、糸子に結婚を迫る。戸惑う糸子に、八重子(田丸麻紀)は親に従って結婚してよかったと話す。あっという間に祝言の日が決まり、貞子(十朱幸代)が張り切って婚礼衣装を用意するなど、周囲は盛り上がる。糸子は騒ぎに嫌気がさして…というストーリーだった。
ネットは、祖父役を演じた俳優・宝田明さんの存在感に圧倒される声が上がった。「もうほんまに神戸のおじいちゃん(宝田さん)はかっこええ!」「宝田明さん、お茶目で優しくて素敵なおじいちゃんを丁寧に演じておられる」「宝田明さんの色気と寛容な風格は絶品ですわ。この声の良さ、セリフ回し、うっとりする」「宝田明さんの出演はダンディーで格好いい」「十朱幸代と宝田明のお金持ちじいちゃんばぁちゃんの説得力が半端ない」とほれぼれ。
宝田さんは1934年4月29日、満州(現・中国東北部)生まれ。54年に「ゴジラ」で映画初主演。その後、「青い山脈」「美貌(びぼう)の都」「若い恋人たち」などの青春映画に立て続けに出演。喜劇、アクションにも幅を広げ、出演映画は130本を超す。64年「アニーよ銃をとれ」で、ブロードウェーミュージカルに挑戦し、芸術祭奨励賞を受賞。以後、「サウンド・オブ・ミュージック」「風と共に去りぬ」など数多くの作品で主演を務め、ミュージカル俳優としても活躍した。2016年には参院選出馬を表明したが、一転して取りやめ。2022年3月14日に肺炎のため87歳で亡くなった。