◆ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12 1次リーグB組 日本9―3オーストラリア(13日・バンテリンドーム)
侍の4番は俺だ! 俺だ! 俺だ~! 阪神・森下翔太外野手(24)が己の仕事を完遂した。4打数3安打2打点、3得点で白星発進に導いた主砲は「とりあえずホッとした」と安ど感を口にしながら額の汗を拭った。プロ選手が出場した99年以降の五輪、WBC、プレミア12の3大大会の開幕戦に、4番で3安打以上をマークしたのは、04年アテネ五輪のイタリア戦で3安打した城島健司(ダイエー)以来、2人目の快挙だった。
試合前の先発発表。名前を呼ばれると、スタンドから大きな歓声があがり「身が引き締まりました」と背筋が伸びた。阪神では2シーズンで「4番」は1度だけで、主な指定席は3番。「一つ後ろの打順くらいの思い」と過度に重圧と捉えず、自然体で臨んだ。
走者がいなければ自らが出塁し、走者がいればかえした。2―0の3回1死から遊撃内野安打で出塁し、3点目の起点となった。5―3に追い上げられた7回には先頭で左翼への二塁打でチャンスメイク。1死三塁から中大の先輩・牧の中前適時打で6点目のホームを踏んだ。8回2死一、三塁の場面では左中間への2点二塁打でダメ押しした。
抜てきした井端監督の声も弾んだ。「当然最後の(8回の)タイムリーは試合の中でも大きかったし、(3回には)チャンスじゃなくても内野安打で出てホームにかえった。その中で7回先頭の二塁打はキーを握ったヒット」。3本全てが勝利へつながったと強調した。
打線は12投手の継投策に対し、13安打9得点。その中心に座った森下は「任されたからには最後まで4番で行きたい」と言い切った。14日に台湾に移動し15日は韓国戦(台北D)。「同じアジアで負けられない戦いというのは間違いない」。次戦も主砲のバットで“永遠のライバル”を撃破する。
(長井 毅)
▼開幕戦4番猛打賞 森下(神)が開幕戦で先発4番に座り、3安打。プロ選手が出場した(99年以降)五輪、WBC、プレミア12の三大大会の開幕戦に、4番で3安打以上の猛打賞をマークしたのは、04年アテネ五輪のイタリア戦で3安打した城島健司(ダ)以来、2人目。
他にアマチュア選手だけで出場した92年バルセロナ五輪のプエルトリコ戦で、徳永耕治(日本石油)が3安打している。
◆順位決定法 1次L総当たりで各組上位2チームがスーパーRに進出。スーパーRは総当たりで1&2位が決勝、3&4位が3位決定戦へ。
1次L、スーパーRで勝率が並んだチームは以下の方法で順位を決める。
2チーム同率の場合は直接対決の勝者。
3チーム以上が同率の場合は、〈1〉そのうち1チームが他チームとの試合に全て勝利した場合はそのチームが上位、そのうち1チームが他チームとの対戦に全て敗れた場合はそのチームは下位、〈2〉同率チーム間のTQB(得失点差率)―の順で決定。