プロレスリング・ノアは14日、11月17日に名古屋市のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で行う「齋藤彰俊引退記念大会 Deathtiny」の記者会見を都内で行った。
齋藤は丸藤正道と引退試合。会見でファンのメッセージ入り横断幕を贈呈された齋藤は「皆さん、たくさんのメッセージありがとうございます。これを17日当日までしっかり目と心に焼きつけてリングに上がりたいと思います。ありがとうございました」と感謝した。そして「いよいよこの日がすぐそこまで来ましたけど、対戦相手は自分自身にとって、この上なく大切な選手が目の前に立っていただけるので、自分自身は最後のリングを降りる瞬間まで、齋藤彰俊らしく上を見て前進して戦っていきたいと思います」と明かした。
一方、丸藤は「この試合に関して、普段の試合と違います。タイトルマッチとも違う。一人の齋藤彰俊というプロレスラーの幕引き。深く、重く、そして大切にこの試合に臨みたいと思います」と決意を表した。
齋藤は、丸藤を「三沢さんを感じる」と発言し指名したが「丸藤選手は一番最初に愛知県体育館にテスト参戦で上がったときに前に立ちはだかってくれた選手ですし。まずNOAHでの歴史は丸藤選手から始まりました。自分自身の中で三沢さんの付き人であったり、常に一緒にいた中で、NOAHのリングで現役で上がっているのは丸藤選手だけなのかなと。しかも脳裏に焼き付いて離れないんですけど、三沢さんと丸藤選手がシングルをやったときに、三沢さん勝利したんですけど、おぶって花道を帰ったのがどうしても頭から離れないですし。これは三沢さんから直接聞いたんですが、『丸藤は人を引きつける力があるんだ』って。そういうのも聞いていたので、三沢さんが丸藤選手をどれだけ思っていたのかというのが感じられて。34年間を振り返ってみると、点が線に繋がり、線が円になった時に、あ、俺の起承転結は、NOAHでの起承転結は丸藤選手に始まり、丸藤選手で終わるべきではないのかなと。しかもドルフィンズアリーナですからね。丸藤選手、彼の背中に三沢さんを感じるっていうのは、試合のスタイルとか、それは丸藤選手は天才でいろんなことがありますけど、三沢さんとはちょっと違う技とか、あるのかもしれないですけど、心とか信念とか、ノアの方舟という意味で遺伝子を残したんだなっていうのは感じますし。今現在、三沢さんと相対すること、正面に立っていることはできないですし、会話することもできないです。ただ、丸藤選手のその後ろというか、丸藤選手とも戦えるし、その後ろに三沢さんを丸藤選手を通して戦える最後の日なのではないかなということで、もう是が非でも最後は丸藤選手と戦いたいという気持ちでした」と思いを明かした。
この言葉に丸藤は「今、齋藤さんの話を聞いて…あの日以来、僕はあまりリングとかコメントで三沢さんの話はしてこなかったんですけど、今の話を聞いて俺は自分の人生の中で最初で最後、三沢さんを背負って齋藤さんと戦いたいと思いました。もう小細工なしで思いきり試合をやり合いたいですね。だから2対1ですよ、齋藤さん。三沢&丸藤vs齋藤彰俊です」と断言。齋藤は「本当に幸せじゃないですか。二人三脚をしてきたお二人と自分が戦えるなんて。しかもNOAHのリングで最後に戦えるなんていう、こんな幸せはないですよね。先ほど初めて三沢さんの名前を出したって言われてましたけど、自分もその心意気、それをしっかり胸に叩き込んで、全力で最後まで走り抜けます」と決意した。
そして、ファンへ「リングっていうのは人生だと思ってますので。自分の中で最後のリングは、もう走馬灯のようにプロレスラーとして生まれてからリングを降りるまでのすべてを感じてもらえればと思ってます」と言葉を贈った。
◆11・17名古屋大会で全対戦カード
▼メインイベント・GHCヘビー級選手権試合
王者・清宮海斗 VS 挑戦者・杉浦貴
▼齋藤彰俊引退試合「Akitoshi Saito Ridge Road Final」シングルマッチ
齋藤彰俊 VS 丸藤正道
▼GHCジュニアヘビー級選手権試合
王者・ダガ VS 挑戦者・ドラゴン・ベイン
▼GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合>
王者組・HAYATA、YO―HEY VS 挑戦者組・タダスケ、菊池悠斗
▼第5試合・タッグマッチ
征矢学、藤田和之 VS マサ北宮、近藤修司
▼第4試合・シングルマッチ
佐々木憂流迦 VS ジャック・モリス
▼第3試合・6人タッグマッチ
拳王、アレハンドロ、カイ・フジムラ VS 潮崎豪、小峠篤司、大原はじめ
▼第2試合・8人タッグマッチ
モハメド ヨネ、谷口周平、AMAKUSA、熊野準 VS アンソニー・グリーン、LJ・クリアリー、Eita、晴斗希
▼第1試合・6人タッグマッチ
イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.、ガレノ・デル・マル、アルファ・ウルフ VS 宮脇純太、大和田侑、小田嶋大樹