藤井聡太竜王=名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖と七冠=に佐々木勇気八段が初挑戦している将棋・第37期竜王戦七番勝負第4局1日目が15日午前9時、大阪府茨木市の複合施設「おにクル」で始まった。16日との2日制で指される。
シリーズは藤井が〇●〇で2勝1敗。2021年の初制覇以来のV4まであと2勝で、王手をかけたい茨木対局だが、第3局(10月25、26日=京都・総本山仁和寺)では後手・佐々木の角交換型振り飛車に意表を突かれての逆転勝ちに「内容で押されている」と番勝負の感想を述べた。14日の前夜祭では「シリーズ中盤戦の重要な一局」と神経を研ぎ澄ませた。一方、タイスコアを目指す佐々木は「私の踏ん張りどころ」と闘志を燃やした。
両者の熱量もあってか、対局開始約5分前には、藤井が「冷房が暑いのでちょっと下げていただけますか」とリクエストする場面も。佐々木もしきりに扇子を首元で振っていた。
先手は佐々木。飛車先の歩を突くと、藤井も同様に△8四歩とし、10、11手目で角換わりとなった。開始30分で25手まで。
持ち時間は各8時間。1日目は昼食休憩(午後0時30分~1時30分)を挟み、午後6時を過ぎると手番が次の一手を封じて、2日目に指し継ぐ。