◆第55回日本少年野球春季全国大会・東北南支部予選 ▽決勝 いわきボーイズ4―2白河ボーイズ(11月10日、白河・大信球場)
来年開催の第55回春季全国大会(3月26~31日・大田スタジアムほか)の東北南支部予選の決勝が11日、福島・白河市の大信球場で行われ、いわきボーイズが9年ぶり8度目の出場を決めた。今夏の選手権大会に初出場した白河ボーイズは惜敗し、夏春連続出場を逃した。
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優勝を決めマウンドで喜びをぶつけ合ういわきナインの姿に、野田浩二監督(61)は「長かった」とポツリとつぶやいた。
部員不足で22年には合同チームも経験、指揮官曰く「チーム存続の危機」を味わった。久しぶりに味わう頂点。「初出場みたいなものですよ」と笑った。
エース渡辺勇が快投した。3回まで完全投球。4回に1失点も5回まで1安打1失点。これまでは力んで制球を乱していたが「体が開いていたので修正した」。自宅でシャドーピッチングを積み重ね、4日の準決勝・寒河江戦では5回無失点と好投。この日は「真っすぐのアウトローとスライダーが良かった」。初回の先頭打者・小林隼大に粘られながら、ズバッと外角低めに投げきり、見逃し三振で優位に立った。
打のヒーローは恐怖の8番打者・星野だ。今大会3戦無安打と打撃不振で打順が下がったが、3打数3安打3打点。同点にされた直後の4回1死二、三塁で左中間に勝ち越しの2点三塁打を放つと、6回1死一塁から右中間へ三塁打。「(4回の三塁打は)詰まったけれど飛んでくれた。うれしい」と喜んだ。直前に構えを修正。真っすぐ立てていたバットのヘッドを投手側に向けた。「高橋(雅之)コーチから言われて試したら打てた」と感謝を口にした。
「守備と走塁はウソをつかない」をモットーに鍛え抜いた守備でこの日もノーエラー。堅守猛攻で名門復活へ、大きなのろしがあがった。
【いわきボーイズ・登録メンバー】※は主将
▽2年生 ※北郷幸太、渡辺勇陽、緑川逞、村上琉士、箱﨑咲翔、小田夢翔、角田圭悟、渡辺響輝、鈴木佑和、金澤來夢、高木大馳、立原直弥
▽1年生 佐々木友也、星野陽紀、木村心明、横田莉空、岩浅琉真、宮内飛真、吉田羚将、小野尊真、柳内葵偉、泉紅輝、小川楓斗、吉田風駕、橋本諒