ドジャース・大谷翔平投手(30)の受賞ラッシュが止まらない。MLBは14日(日本時間15日)、各種のアワードを発表。大谷はリーグ最高の打者に与えられる「ハンク・アーロン賞」、最優秀DHにあたる「エドガー・マルティネス賞」、メジャー全体のベストナインとなる「オールMLB」のファーストチームに選出された。ワールドシリーズ終了後の表彰はシルバー・スラッガー賞に続き、4つ目。シーズン中の本塁打王、打点王などのタイトルを加えると、今季は「14冠」になった。
オフになっても、メジャーの主役は「OHTANI」だ。大谷が“順当”に、選出される可能性のあった3つの表彰を全てつかんだ。米ネバダ州・ラスベガスで行われた表彰イベントには姿を見せなかったが、リーグ最高の打者に贈られる「ハンク・アーロン賞」はエンゼルス時代の昨季に続いて2年連続2度目の受賞。会場にはビデオが流され「ありがとうございます。ハンク・アーロンさんにちなんで名付けられた賞を受賞できてとても光栄に思います。私に投票してくれたファンの皆様、投票してくれた方々に感謝したい。2025年にお会いしましょう」と笑顔で喜びを口にした。
近年の表彰は、ほぼ総なめ状態と言っていい活躍ぶりだ。ド軍移籍1年目の今季は、右肘手術の影響でDHに専念したが、54本塁打&130打点で2冠王に輝いた。打率3割1分、59盗塁もリーグ2位で史上初の「50―50」(50発&50盗塁)も達成。近年はDH部門での表彰は指定席となっている。21年以降は「エドガー・マルティネス賞」は4年連続の受賞。シルバー・スラッガー賞と「オールMLB」ファーストチームも22年を除いて3度手にした。
シーズン中の月間MVP、本塁打王、打点王などを含めると今シーズンは「14冠」。21日(日本時間22日)には、2年連続3度目の獲得が確実なMVPも発表される。昨季は史上初めて2度目の満票受賞だったが、今季も満票となればさらに記録を更新することになる。ワールドシリーズ終了後の5日(同6日)に左肩手術を受けてリハビリ中とみられるが、シーズン中の活躍をたたえる表彰ラッシュは続いている。
最も欲していたワールドチャンピオンもつかみ、シーズン終了直後には「結果的に一番長いシーズンを過ごすことができて光栄に思う。このチームで1年間できたことに感謝したい」と口にしていた大谷。これまでは二刀流で前代未聞の道を歩んできたことに注目が集まっていたが、打者だけでも歴史に名を刻んでいることが証明されている。
◆ハンク・アーロン賞
▽2度目受賞 4度のA・ロドリゲス(レンジャーズ、ヤンキース)、3度のB・ボンズ(ジャイアンツ)に次ぎ3位。2度受賞はA・プホルス、D・ジーター、M・トラウト、A・ジャッジら大谷以外に12人。
▽2年連続受賞 A・ロドリゲス(レンジャーズ)が01~03年に3年連続があるが、2年連続はB・ボンズ(ジャイアンツ)、J・バティスタ(ブルージェイズ)、M・カブレラ(タイガース)、C・イエリチ(ブルワーズ)に次ぎ5人目。移籍しての2年連続は史上初。
▽2チーム受賞 A・ロドリゲス(レンジャーズ、ヤンキース)、B・ハーパー(ナショナルズ、フィリーズ)、P・ゴールドシュミット(Dバックス、カージナルス)に次ぎ4人目。両リーグ受賞は史上初。
◆エドガー・マルティネス賞
▽4度目受賞 8度のD・オーティズ(Rソックス)、5度のE・マルティネス(マリナーズ)に続いて3位。
▽4年連続受賞 03~07年に5年連続で受賞したオーティズに続いて2位。
▽移籍して連続受賞 チームを移籍して2年連続での受賞は、1985、86年のD・べーラー(ヤンキース、Rソックス)、D・パーカー(アスレチックス、ブルワーズ)に続いて3人目。
▽球団史上初 21年まではナ・リーグはDH制でなかったため、ナ・リーグ選手の受賞は新型コロナウイルスの影響で特別ルールだった20年のオズナ(ブレーブス)以来4年ぶり2人目。ドジャースの選手では史上初。
◆オールMLB
▽4年連続受賞 大谷はDHで21、23、24年にファーストチーム、22年にセカンドチーム、投手で22、23年にファーストチーム、21年にセカンドチームで選出。4年連続のファーストチーム入りは史上初。