◆ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12 1次リーグB組 日本6―3韓国(15日・台北ドーム)
圧巻の奪三振ショーだった。楽天・藤平尚真投手(26)が韓国打線を沈黙させた。6―3の8回2死。朴東原を138キロのフォークで三振に仕留めると腹の底から雄たけびを上げた。「僕たち大勢以外の中継ぎは大勢につなぐだけっていう思いで投げている。気持ちを強く持って投げました」。10日のチェコとの強化試合での侍デビューから9者連続K。9回の守護神につなぐ役割を果たし、胸を張った。
最速153キロの直球で押し込み、カウントを取るものと、落ち幅の大きな決め球用の2種類のフォークを自在に操った。先頭から3者連続三振。13日のオーストラリア戦(バンテリンD)でも3者連続三振を奪っており、2戦で6者連続K。4投手の継投で奪った三振は17。WBC、五輪、プレミア12の主要3大大会タイ記録で、プロ選手が出場した韓国戦の17Kは史上最多を更新した。
9月中旬に井端監督から初招集のオファーが届いた。持っていなかったパスポートを急いで取りに行った。
井端監督からはシーズン中の活躍を見ていたことと、「気持ちの強さ」を評価している点を伝えられた。中でも「ずっと(代表に)呼びたかった」という言葉に胸を打たれた。「監督もすごい期待してくれてマウンドに送り出してくれてるので、それに応えるだけ」。世界一まで、指揮官への感謝を持って右腕を振る。(長井 毅)