キュウタは“仲田ロード”で、はい上がる―。4日に戦力外通告を受けたソフトバンクの風間球打(きゅうた)投手が16日、福岡・筑後市内のファーム施設で契約更改交渉に臨み、育成選手として再契約した上で、現状維持の1000万円でサインした。今後は同期入団の仲田慶介内野手を目標に、がむしゃらな練習量で支配下再昇格を目指すと誓った。
「同期の仲田さんは誰よりも練習して今年、支配下登録になった」
自身は21年ドラフト1位のキラ星。一方、仲田は同年育成ドラフトで最後に指名された同14位の雑草派だ。その仲田が今季開幕前に支配下登録を勝ち取ったサクセスストーリーが、頭にこびりついている。引退した和田毅さんも認める練習量。仲田本人も「死にものぐるい」という表現でバットを振り続けてきた。
その仲田も4日に戦力外通告を受けたが、育成再契約を保留。西武が獲得に向けて調査している。「仲田さんのように強い気持ちでやっていきたい」と風間。秋田・明桜時代から直球は最速157キロを計測した。入団時に秋山幸二、柴原洋、内川聖一らが背負った背番号1を与えられるなど、期待されてプロの扉を開いた。しかし3年間で1軍登板はゼロ。「真っすぐだけでは当てられる。変化球を織り交ぜないと」と危機感を募らせた。
来季は背番号3ケタでの再出発。「背番号が変わってもやることは一緒」ときっぱり。支配下再昇格の際には「1」を取り戻したいかと問われて「1でなくても。プロに入ったからには1軍で投げることを目標にしたい」と悲壮感を漂わせていた。