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森保ジャパンの5バック攻略法は守田の「トップ下化」相手DFが混乱「戦い方はちょっとずつ見えてきている」

スポーツ報知 2024年11月17日 7時0分

◆2026年北中米W杯アジア最終予選 第5戦 インドネシア0―4日本(15日、インドネシア・ジャカルタ)

 【ジャカルタ(インドネシア)16日=金川誉】2026年北中米W杯に向けたアジア最終予選第5戦のインドネシア戦(15日・ジャカルタ)に4―0と勝利した日本代表は16日、年内最後の一戦となる同第6戦の中国戦(19日・福建省アモイ)に向けて移動した。インドネシア戦では序盤に相手のカウンターでピンチもあった中、前半35分にオウンゴールで先制し、試合の流れを奪い返した。この先制点に関与したMF守田英正(29)の言葉から、森保ジャパンの修正力と次なる課題を読み解く。

 6万人超がつくり出した大アウェーの圧力を、完全にしぼませた先制ゴールだった。前半35分。5バックで構えた相手ゴール前に、ボランチのMF守田が入り込んだ。まるでトップ下のようなポジションで左サイドからのパスを受け、ワンタッチでMF鎌田へ。鎌田が抜け出してFW小川へラストパスを送り、たまらず足を出した相手DFのオウンゴールが生まれた。

 「(自身が)1・5列目のようなポジションを取っていた中で、パスが入ったことで次の(鎌田の)ランニングが生きました。理想的な形だった」と守田。守田がボランチ本来の位置からゴール前に進入したことで、本来はシャドー(1トップ後方のポジション)の鎌田をマークする相手DFは混乱。1人で守田、鎌田を見るような状況を、意図的につくり出した。守田の「僕と大地は、もともとサッカー観も合いますし、お互い分かり合っている部分もある」と言うように、2人のイメージが重なった。

 これは、前回ホームで1―1の引き分けに終わったオーストラリア戦の反省を生かしたとも言える。5バックでゴール前を固めた相手の攻略に手間取り、後半31分にMF中村の突破から生まれたオウンゴールで追いつくまで苦しんだ。しかし、5バックの攻略法として、守田の“トップ下化”は一つの形となりつつある。「いいパターンで、いい循環というか。チームとして戦い方は、ちょっとずつ見えてきている」と守田が語るように、狙い通りの形で崩し切ったことは、今後の再現性にもつながる。

 一方、次なる課題は、この試合は出場がなかったMF久保ら豊富な戦力を組み込んだ攻撃パターンか。シャドーの位置では、ここまで5試合すべてにこの日2点目を決めた南野が先発。もう1枠はアウェーの3試合が鎌田、ホームの2試合が久保と併用が続く。Rソシエダードでは首位・バルセロナ戦で圧倒的なパフォーマンスを見せるなど、久保の個人能力には疑いはないが、今最終予選ではまだ存在感が薄い。「(出場した)選手の特長を最大限生かすのはボランチの醍醐(だいご)味というか、仕事の一つ」と語る司令塔・守田の描くイメージが、久保に出場機会が訪れるであろう中国戦で表現されるか注目だ。

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