第55回記念明治神宮野球大会は20日、神宮球場で開幕する。高校の部に出場する聖光学院(福島)は開幕試合となる1回戦(午前8時半開始)で近畿地区代表の東洋大姫路(兵庫)と対戦。今夏2年生で唯一甲子園を経験し、東北大会決勝の青森山田戦でも決勝打を放った菊地政善内野手(2年)が打線を活性化しチーム初の神宮勝利に貢献する。
東北大会で優勝し、目標の神宮大会出場をつかんだことで「一度緩んだ空気もあった」と正直な気持ちを吐露する。しかし、ミーティングを重ねて「目に見える結果だけでなく、過程を大事に取り組もうと話し合った」と切り替え、チームは再び一致団結。「東北NO1で代表なんだという気持ちを持っていく」と神宮へ強い思いで挑む。
3番を任され、斎藤智也監督(61)も「打席に立った時に雰囲気がある」と評価する。相手エースは近畿大会わずか1失点で防御率0・33のプロ注目右腕・阪下漣(2年)。菊地は「真っすぐに自信を持っているように見えるので、それをしっかり打ち返す」とイメージを膨らます。重心を下げる感覚でフォームも見直しており「まだしっかり芯で捉えられていない部分があるので、対応力を上げていく」とさらなるレベルアップを図っている。
17年の初出場時の先輩たちは初戦で敗退。「もちろん出るからには日本一を目指す」と初勝利と初優勝を掲げて乗り込む。「全国のレベルで自分たちがどれだけ通用するか楽しみ。聖光らしく、泥くさく粘り強く戦い抜く」と全力で勝利をつかみに行く。
(秋元 萌佳)