大阪府高槻市のＪＲ高槻駅前に１２月３日にグランドオープンする新しい関西将棋会館の開館記念式典が「将棋の日」の１７日、同所で行われ、谷川浩司十七世名人、羽生善治九段、藤井聡太七冠らが出席した。
大阪市福島区の同会館の老朽化による移転。テープカットでは谷川、羽生、藤井と日本将棋連盟１００周年を代表するレジェンドが横に並んだ。
１００周年事業・東西将棋会館建設委員会の委員長を務める谷川は関係者に感謝を述べた後、「私自身も新しい将棋会館で対局ができることを楽しみにしていますし、後輩の優秀な棋士たちがこの高槻の地で、名局、名勝負を繰り広げてくれることを期待しております」とスピーチした。
谷川はさっそく５階にある特別対局室で、自身がしたためた「道法自然」の掛け軸の前で、羽生とこけら落とし記念対局を指し、対局場に荘厳な空気を醸しだした（決着付けず終了）。
続く記念パーティーでは日本将棋連盟会長の羽生があいさつ。「このプロジェクトが始まった時は不安な要素もあったんですが、将棋を愛して、育てて、次代につなげるという多くの皆さんの大きな心遣いによって、なんとか成し遂げることができました。このご恩をいい形で、皆様にお返しできるよう、これからも力を尽くしてまいりたい」と次なる新世紀に向けて言葉を紡いだ。
鏡割りには伊藤匠叡王も参加し、同い年のライバル・藤井と並んで、笑顔で酒樽に木づちを落とした。