全国高校サッカー選手権(12月28日開幕)に4年ぶりに出場する札幌大谷のDF大石蓮斗(2年)は、今月10日から13日、大阪でのU―16日本代表候補合宿に初招集された。「びっくりしたのと同時に、やってやろうと思った」。初めて日の丸を着け、阪南大との練習試合ではキャプテンマークも巻いた。「学ぶことばかりでめちゃめちゃ楽しかった。4日間だったけど濃すぎました」。満面の笑みで初の体験を思い返した。
身長183センチのセンターバック。「ヘディングは得意なので、高さという面では負けてなかった」と手応えを得て、「ビルドアップの時にまず頂点を見るとか、シュートブロックの際に最後の最後までボールに行く執念だとか、一つ一つが衝撃だった」と気付きも多かった。名指しで指摘される場面もあったが「何も言われないよりもうれしい。自分ができないことをいっぱい見つけて、こっちに持ってきて練習すればいいだけ。できない自分がいるというのは、まだまだ上を目指せる証拠」と言い切った。出た課題は向上への礎とする。
プロ入りの目標が明確になった日々を終え「合宿に呼ばれるようなところまで来てるんだという自覚は出た」。そう立場の変化を感じつつも「今まで通りの練習を続けていては行った意味がない。盗めるものは全部盗んできたので。フィジカルも上げて、90分間走り切れるようにならないと」。選手としての総合力を上げる材料としていく。
自身初となる全国選手権の組み合わせが18日に決まる。「目指すのは優勝なので。初戦から強い相手でもかかってこいと。そこを0に抑えたり、勝ったりしたら評価は上がると思うから」。選手としての価値を示すべく、大石は本番を心待ちにしている。
(砂田 秀人)
◆大石 蓮斗(おおいし・れんと)2008年3月16日、札幌市生まれ。16歳。小2から札幌常盤サッカー少年団で競技を始める。札幌常盤中時はアンフィニMAKI.FCでプレー。23年に札幌大谷高に入学し、今年からセンターバック左の定位置を確保。好きな選手はオランダ代表主将のDFファルジル・ファン・ダイク。家族は両親と妹。183センチ、65キロ。右利き。背番号17。