◆大学野球 オータムフレッシュリーグ in静岡 最終日 立大6-5静岡市立高(17日、西ケ谷球場ほか)
3会場で計9試合が行われ、静岡市立高は東京六大学の立大に5―6。大学生相手に惜敗したが、3番手で登板した180センチ右腕の渡辺駿投手(2年)が3回を投げ無安打1四球無失点の好投を見せた。
静岡市立の渡辺が、長い腕を淡々と振った。1点を追う5回からマウンドへ。5回を3者凡退に封じると3回を無安打無失点。1四球を与えた内容に「課題にしていた(リリース時の)腕の下がりが変化球を投げる時にあったので、50点です」と、不満げだった。
格上の立大封じも、通過点でしかない。背番号1をつけた今秋は県2回戦敗退。以降は、今オフにメジャーへ挑戦するロッテの佐々木朗希投手を参考にしているフォームを修正した。だが、先週の浜松開誠館との練習試合では1回で7失点。課題を抱えたまま臨んだ試合だった。「相手は大学生、思い切っていくだけと思った。この結果で気持ちの切り替えの大切さに気付いた」
将来の夢が「野生動物調査員」だという右腕の持ち味は「虎をイメージして投げ込む直球」。現時点での最速は130キロで、球速アップも課題だ。「チームを勝たせられるエースになりたい」。強い決意を胸に、一歩ずつ進んでいく。(伊藤 明日香)
〇…162センチの市立高・山下聡太三塁手(1年)が2点適時三塁打を含む4打数3安打の活躍を見せた。中学3年の昨秋は同大会にシニア選抜として参戦したが、大学生との試合は初めて。「高校生と同じ球速でも直球ののびや、変化球のキレが違う。本当にすごかった。この経験を冬の励みにしたい」と声を弾ませた。指揮官から攻守とも好評価を受けている期待の1年が、自信をつけていた。
〇…静岡産業大は5投手の継投で、東大に3-0で完封勝利。先発した最速142キロ右腕の石川颯真投手(1年)は、直球を主体に5回を3安打に抑えた。「ブルペンの時は調子が悪かったけど、投げ始めたらアドレナリンがでていいピッチングができた。ゼロで抑えられたのは、仲間がいてこそだと思う」と石川。後続に感謝した一方で「直球がシュート回転したり課題もあった。そこを改善して春のリーグに備えたい」と気を引き締めた。