吉村洋文大阪府知事は18日、大阪府庁で報道陣の囲み取材に応じ、17日に投開票された兵庫知事選で再選を果たした斎藤元彦氏に対する県議会の今後について「何事もなかったかのように振る舞うのはどうでしょう」と私見を述べた。
斎藤氏は自身のパワハラ疑惑などを挙げた告発文書問題への責任を問われて県議会の満場一致の不信任決議を受けて自動失職。出直し選挙で批判をはねのけ、逆転で快勝した。
斎藤氏は大阪府庁で勤務していた経験もあり、つながりも深かった吉村知事は「本当におめでとうございます。リスペクトしたい」と祝福。本人にも「すごいですね。脱帽します」とメールしたという。
斎藤氏とは「(政策を)やっている中身の理念・方向性は同じ。また一緒に仕事したい」と知事の立場では話した。「日本維新の会」共同代表としての政務に関する質問では「めちゃくちゃ重い決断での選挙戦。再選したから何事もなかったように振る舞うのはどうでしょう」と県議会に対して厳しい言葉も飛び出した。
また、斎藤氏の勝因にSNSを使った情報戦も挙がっているが「SNSがあったから当選したというのは、ちょっと違うと思う。誰でも簡単に駆使できるものではない。戦略ではないんじゃないかな」と感想を述べた。
斎藤氏に不信任を突きつけた「兵庫維新の会」の県議とも今後、全体会議を開いて「僕も思うところがあるので考えを伝えたい」。一方、今後も斎藤氏に対して続ける見通しの百条委員会には「兵庫県議会がどうするのかが問題になる。継続する正当性はあるのか。止めろといっているのではないが」とも話した。