パリ五輪のフェンシング女子フルーレ団体で銅メダルを獲得した東晟良(せら、共同カイテック)が18日、W杯(チュニジア)に向けて出発前に都内で取材に応じた。
パリ五輪が終わり、いよいよ次のシーズンが本格開幕。「(五輪を経験し)メンタルは大事だなと改めて思った。こうやってまた始まるので、試合に向けて弱気にならないように、あとは自信を持ってできるように意識する」と今後のテーマを語った。
今秋の全日本選手権では指を骨折し約3週間、フェンシングの練習を休んだ。完治後に再始動も、今度は11月上旬にナショナルトレーニングセンターの壁が崩落するアクシデントが発生。当時、1階の食堂でご飯を食べていたという東は「怖かった」と恐怖を感じたという。「パラの選手も多く、待ち合わせしている人も多い(場所)。お昼時でも(人が)いないのが珍しいくらいで『良かったな』と」と、けが人が出なかったことに安堵(あんど)した。フェンシング場も使用不可となり急きょ、以前の施設で練習。荷物の移動などもあり「大変だった」という中、ここまで調整を積んできた。
次の大きな目標は2028年ロサンゼルス五輪で、個人と団体での金メダルを掲げる。パリ五輪では、女子で史上初の五輪メダルを獲得するも、その後、男子フルーレ団体が史上初の金メダルを獲得し「(自分たちの偉業が)薄れた。なんか悲しかった」と苦笑い。男子の歴史的瞬間を目の当たりにし「日本人でも金メダルを取れるんだと思った。悔しさも残って終わったので、全然満足せず、次に向けてまた頑張らないと」と気持ちを高めた。