阪神からドラフト1位で指名されたNTT西日本・伊原陵人(たかと)投手が19日、母校の奈良・橿原市立八木中学校をサプライズで訪問した。
中学時代、同校の軟式野球部でプレーをした伊原はこの日、午前中の全校集会に突如、“乱入”。「えーー!」。地元のヒーロー登場に驚きの歓声が上がる中、笑顔で壇上へと歩みを進めた。
開口一番、「僕のこと知ってる方、手を挙げてください」と問いかけると、体育館に集まった約760人の全校生徒の9割以上がすぐに挙手。その後、「何度も(野球を)辞めようと思ったこともあった」と自身の体験談を語りながら、「それでも、諦めずに一生懸命続けることがとにかく大事です」と、後輩たちに熱いメッセージを送った。
「しんどいこと、嫌なこともいっぱいありますけど、自分の好きなことができるっていうことが一番ありがたいこと。自分の夢に向かって一生懸命、ひたむきに頑張ってもらえたらな、と思います」と、あいさつを締めた最速149キロ左腕。「久しぶりに中学に来られてよかった」と生徒のつくる花道を誇らしげに歩き、体育館を後にした。