◆第55回記念明治神宮野球大会第1日▽高校の部・1回戦 東海大札幌3―0大垣日大(20日・神宮)
14年ぶりに出場した大垣日大は初戦敗退。79歳まで同校の監督を務め、昨年12月末で退任した名将・阪口慶三監督に代わって指揮を執る高橋正明監督(42)の全国大会初勝利はならなかった。
今大会から「背番号1」を託された中野翔真投手(2年)が先発したが、初回に3安打を浴びて3失点。打線は、東海大札幌の3投手の継投の前に散発6安打に封じ込まれ、完封負けを喫した。
「厳しい試合になったが、中野は初回の後は立ち直っていいピッチングをしてくれた。打つ方も積極的に振れていて、いいバッティングもあったが、相手のピッチャーが素晴らしかった。この冬の課題ができた」と高橋監督。悔しい敗戦の中にも、前向きに選手のプレーを評価した。
前監督から引き継いだチーム作りについて「阪口先生は常に『高校野球は教育だ』とおっしゃっていた。野球をやる前に、人として成長させることが僕たちの役目です」と高橋監督。自身の考えを反映させた点に関しては「野球のプレーは、思い切って伸び伸びやらせています」と明かした。
東海大会は、3試合全て逆転勝ち。高橋監督は「試合のなかで、すごく積極性が出てきた。今日は打線がつながらなかったが、そういうところが逆転劇につながったのかな、と思う」と振り返った。東海王者として、来春センバツへの選出が確実視されている。神宮での敗戦を糧に、チームがさらなる進化を遂げることができるか注目だ。