巨人の山口寿一オーナー(67)が20日、FA補強に前向きな姿勢を示した。都内で12球団オーナー会議出席後に対応。「補強は吉村編成本部長に任せていますので、私の立場で具体的なことは申し上げるべきではない」と個人名は控えた上で、
「FA宣言した選手を含めて補強を進めていく方針は了承している。お声がけした選手に関してはぜひ来ていただきたい」とラブコールを送った。
球団は阪神・大山悠輔内野手(29)とソフトバンク・甲斐拓也捕手(32)の争奪戦に参戦し、ともに所属球団を上回る5年以上の超大型複数年契約を用意。甲斐が巨人と代理人を通して交渉中と明言するなど、ともに残留か移籍か一騎打ちの様相となっている。さらにソフトバンク・石川柊太投手(32)も獲得に向け本格調査。状況次第ではFAトリプル獲得もあり得る。
「一般論として申し上げれば、FAの選手も含めてジャイアンツに来てくれる選手がいれば、その選手個人としても存分に活躍してほしい、
幸せな野球人生を過ごしてほしい。チームとしてもリーグ優勝、日本一という栄冠をつかみたい。そういう考えで選手に対して接していく」。チーム強化へ新戦力は大歓迎だ。
球団の魅力を問われると「やはり一番古い球団ですから。野球の歴史に対しては最も責任が大きいと思っているし、愛も深いと思っている。ぜひそうしたチームに来て、一員になってほしい」とPRした。今季は4年ぶりのリーグ優勝も日本一に届かなかった。現場とフロント一体のオール巨人で大型補強実現に向けベストを尽くす。(片岡 優帆)
〇…阪神の杉山オーナーは国内FA権を行使した大山らについての言及を避けた。オーナー会議後に話題を振られると「お聞きになりたい気持ちは分かりますが、FAは大事な人事の話ですから、私から申し上げることは一切ない」と説明。金銭的なバックアップなども「それも含めて、私から何も申し上げられません」とした。球団は必要不可欠なピースとして大山に対して、最大5年契約に見直し、慰留を続けている。