阪神・西勇輝投手(34)が20日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、4年契約3年目の来季に向けて現状維持の3億円でサインした。プロ16年目の今季は21試合に登板して6勝7敗、防御率2・24。「結果が全て。今年以上の成績を」と臨む2025年は、今年35歳シーズンで15勝を挙げた巨人・菅野のように猛虎を先導する。
「向上心と闘争心が消えたらプロ野球は無理」―。プロ通算124勝右腕は強い口調で信念を語り、かつて自主トレを共にした一学年上の「師匠」を思い浮かべた。「同じ試合で投げていて気迫だったり向上心だったり(を感じる)」。菅野は今オフの米メジャー移籍を目指す。「ぶれない。かっこいい」といつまでも尊敬してやまない先輩だ。
チーム最年長34歳は、藤川監督の就任会見時の「ベテランの選手で、ただ空気がいいだけの選手は必要ない」という言葉も真正面から受け止めていた。「年齢を重ねて邪魔だろうと思われたら引退だろうし、クビだろうし。分かっていること」。誰よりも勝負の厳しさを知る背番号16。「師匠」のように後輩たちをサポートしながら、覇権奪回に導く。(中野 雄太)
◆西勇と菅野の師弟関係 2015年プレミア12の侍ジャパンでチームメートになり、意気投合。西勇が菅野に頼み込む形で16年1月に初めて合同自主トレを行い、その後4年も続いた。菅野を「師匠」と呼ぶ西勇は配球、雰囲気、間、全てが「勉強になる」と今も尊敬してやまない。レギュラーシーズンでは通算6度の投げ合いで0勝1敗。