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【高校野球】東洋大姫路が聖光学院に圧勝 岡田監督の恩師・梅谷馨氏の命日に神宮大会初白星届けた

スポーツ報知 2024年11月21日 5時0分

 秋の日本一決定戦が開幕した。高校の部の開幕戦は、東洋大姫路(近畿)が聖光学院(東北)に5回コールド勝利。19年夏の甲子園で履正社を初優勝に導いた岡田龍生監督(63)が、母校に神宮大会初勝利をもたらした。プロ注目右腕の阪下漣(2年)は5回完封だった。東海大札幌(北海道)も初戦を突破。大学の部では、福岡大(九州3連盟)と創価大(関東5連盟第1)が準々決勝に駒を進めた。

 春夏通算20度の甲子園出場を誇る東洋大姫路が、念願の“神宮1勝”を刻んだ。9―0の5回1死三塁、ここまで2安打零封のプロ注目右腕・阪下漣(2年)が右前適時打。10点目を奪い、わずか1時間6分で試合を制した。「初めての1勝、今日はなんとか勝ちたいと。新たな歴史ができてよかった」と岡田監督。母校に就任し3年目で、全国勝利にこぎつけた。

 初回2死一、二塁で5番・高畑知季遊撃手(2年)が、左ポール直撃の3ランを放ち先制。2回には見村昊成右翼手(2年)の中越え三塁打などで3点を追加した。4回は敵失も絡みさらに3得点。近畿大会4試合40安打29得点の打線は、初の大舞台でも10安打10得点と勢いが止まらなかった。

 この日は、岡田監督の恩師・梅谷馨氏の命日。77年夏の甲子園で日本一を達成した名将の下、自身も3年春に聖地に立った。履正社の監督就任後は、まだ10人ほどしかいない選手を東洋大姫路のグラウンドに連れていき、練習に交ぜてもらったという。「野球の話を色々してくださった。本当に感謝していますね。(指導の)ベースは東洋大姫路」。35年間、履正社で築いた数々の実績も、土台にあったのは梅谷氏の教えだ。

 近年は競争の増した兵庫で低迷し、古豪と呼ばれるようになった。しかし、今年の春夏は4強入り、秋は17年ぶりに近畿を制して、来春センバツを確実にした。「やっていることが間違っていないと、僕も生徒も分かってきたんじゃないですか」と指揮官。名門復活の日は、着実に近付いている。(瀬川 楓花)

 〇…東洋大姫路の最速147キロ右腕・阪下が、雨天で気温も下がる中、抜群の制球力で5回を44球、2安打無四球で完封。「制球力は誰にも負けない自信があって、その自信を神宮球場で体現できた」と胸を張った。視察した巨人・武田チーフスカウトは「ピッチングセンスがある。一冬越えて非常に楽しみ」と高評価。創部61年目で初の神宮勝利投手となった右腕は「今度は真っすぐでどんどん押し込んでいきたい」と次戦へ意気込んだ。

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