◆大相撲九州場所12日目(21日・福岡国際センター)
新大関・大の里(二所ノ関)が勝ち越した。西前頭16枚目の尊富士(伊勢ケ浜)の出足を組み止めると、一気に前へ出て押し出した。連敗中で「昨日と一昨日負けてしまった分吹っ切れていった」とうなずいた。
春場所では尊富士と優勝争いしたが直接対決で敗れた。初の賜杯もさらわれ、「3月の春場所は何も出来なかった。こうやって勝てたのは大きい」と胸を張った。大の里は尊富士の1学年下。意識する存在かという問いに「はい」と首を縦に振った。
20日に第52代横綱で、人気解説者でもあった北の富士勝昭氏が亡くなったことが判明。同氏は名古屋場所でNHKに映像で出演時、期待する力士に当時新関脇の大の里を挙げていた。「名古屋場所で(期待の力士に)名前をあげてもらってうれしいし、光栄。プロ入り前から解説してもらいたかったけれど叶わなかった。でも期待に応えたい」。故人を偲びつつ活躍を誓った。