巨人・丸佳浩外野手(35)が21日、2018年以来の「打率3割」を達成し、打者の意地を見せることを誓った。球団事務所で契約更改交渉に臨み、4000万円増の3億2000万円でサイン(金額は推定)。プロ18年目の来季にこだわりたい数字について「3割打つバッターは本当に数えるほどになってきているので。3割打てれば、選手としての価値は上がるんじゃないかと思います」と明かした。
投高打低が顕著だった今季、セ・リーグで打率3割を達成したのは、3割1分6厘のDeNA・オースティンと3割1分5厘のヤクルト・サンタナのみで、日本人はゼロ。過去3度クリアしている男は「やっぱり全体的に打者の成績、数字は下がってきているので、何とかそこに歯止めをかけたい」と闘志を燃やす。
4年ぶりのリーグ優勝に貢献した今季は1番に定着し、打率2割7分8厘、14本塁打、45打点を記録。7月には3割1分7厘まで上昇し、一時は打率トップにも浮上した。後半戦に失速したこともあり「数字的にそんなに目を見張るものがない。自分の評価はそこまで高くない」と厳しかったが、対左投手に2割9分を記録するなど収穫もあった。
節目の2000安打まであと158本。「自分の中で頭の片隅にもなかった」と言うが、今季は146安打だっただけに、3割を記録すれば到達の可能性は十分ある。「浅野選手や佐々木選手、萩尾選手だったり、イキのいい若手に負けないように、レギュラーをつかめるようにまた頑張りたい」。衰え知らずの背番号8が来季もチームをけん引する。(井上 信太郎)