ドジャース・大谷翔平投手(30)が21日(日本時間22日)、全米野球記者協会(BBWAA)が選出するナ・リーグの最優秀選手(MVP)を満票で受賞した。
大谷がMVPを受賞するのはエンゼルス時代の21、23年に続いて2年連続3度目。3度の受賞は、7度受賞のバリー・ボンズに続いて、アレックス・ロドリゲス、アルバート・プホルス、マイク・トラウトらに並んで史上2位タイとなった。ア・リーグ、ナ・リーグの両リーグで受賞するのはフランク・ロビンソン(1961年レッズ、66年オリオールズ)以来2人目で、移籍してリーグを変えての2年連続受賞は史上初の快挙。満票受賞は、昨年の2度の時点で史上初だったが、3度目でさらに記録を更新した。
今季の大谷は、54本塁打、130打点の2冠王。打率3割1分と59盗塁もリーグ2位で、最終戦まで3冠王を争う大活躍を見せた。史上6人目となる「40―40」(40本塁打&40盗塁)を8月23日に早々と達成すると、史上初の「50―50」も9月19日には達成した。日本人史上初となるトリプルスリー(3割、30本、30盗塁)も軽々クリア。さらには初めて出場したポストシーズンでは快進撃を見せてワールドシリーズ制覇にも貢献した。10年総額7億ドル(約1022億円=契約発表時のレート)の史上最高額契約でドジャースに加入した1年目から個人、チームで圧巻の活躍だった。
受賞発表後の会見で大谷は今季最も印象に残るシーンを問われると「1番緊張したのはデコの始球式ですね」と、8月28日の本拠地・オリオールズ戦で愛犬・デコピンが始球式を務めて自身が捕手役を務めた一戦を挙げ、「思い出に残っているのはやっぱりポストシーズンが決まった試合かなと思います」と、9月19日に3本塁打など6打数6安打10打点で史上初の「50―50」(50発&50盗塁)を達成して、自身初のポストシーズン進出を決めた9月19日の敵地・マーリンズ戦を挙げていた。