◆卓球世界ツアー ▽WTTファイナル 第3日(22日、福岡・北九州市立総合体育館)
女子シングルス準々決勝が行われ、今夏のパリ五輪団体銀メダルで世界ランク13位の平野美宇(木下グループ)は、同7位の陳幸同(ちん・こうどう、中国)に0(3―11、8―11、5―11)3で敗退した。
世界ランク1位の孫穎莎(そん・えいさ、中国)を初戦で破った強敵に挑んだ。ゲームカウント0―1の第2ゲーム(G)。「美宇ちゃんガンバレ!」と客席からの声援を受けると、ラリーでフォアをストレートに打ち抜くなど、序盤はリードしたが、相手のバックハンドドライブを浴びるなど逆転を許した。8―9からタイムアウトを取ったが、ラリーで上回れず、2ゲームを連取された。第3Gも陳に痛烈なフォアハンドドライブを打ち抜かれるなど、流れを引き寄せられず、力尽きた。
陳には2021年のカップファイナル1回戦でストレート負けなど過去に6連敗。7度目の対戦となった10月のアジア選手権団体決勝では3―1で初撃破し、1つ壁を越えた。日本開催のホームで強敵に対し“2連勝”を飾りたかったが、及ばず通算7敗目を喫した。
世界ランク上位16人が出場できる今大会は、昨年の名古屋開催に続き、2年連続で国内開催。昨年大会にランク17位で出場できなかった平野は「日本の皆さんの前で1回でも多く勝ちたい」と意気込み、21日の1回戦でソフィア・ポルカノバ(オーストリア)をフルゲームで制していた。パリ五輪銀メダルの孫、五輪銅メダルで同5位の早田ひな(日本生命)ら実力者が初戦で姿を消すなど波乱も起こっている中で、また一人、五輪メダリストが敗退となった。