ソフトバンクのリチャード(砂川リチャード)内野手が22日、球団事務所で契約更改交渉に臨み、移籍を志願した。現状維持の1000万円を保留。70分のロング交渉となった席上、三笠杉彦GMに移籍を願っている旨を訴えたが、リチャードによると、「戦力として見ているから、それはできない」と放出を否定され、話し合いは「平行線だった」と打ち明けた。
昨オフは水谷瞬が1回目の契約更改交渉を保留。その後、現役ドラフトで日本ハムに移籍した。リチャードは「そういうのもあります」と環境の変化で大ブレイクした後輩の姿を自分に置き換えた。そして「もちろんホークスで頑張るのが一番なんですけど。誰かのけが待ちっていうのもイヤですし…」とポツリ。ソフトバンクでは一塁・山川、三塁・栗原と、球界を代表する選手とポジションが競合するだけに、自身も環境の変化が必要だと強調した。
次回交渉は12月上旬の見込み。「判子を押したら1年間頑張らないといけないのが契約。今の気持ちで押しても、またどっかで…。プロなんでそういう気持ちは押し殺さないといけないかもしれないですけど」と悩める胸中を吐露した。選手層の厚いソフトバンクでは、なかなか出場機会をつかめないロマン砲。願いは、かなうのか。