巨人の今村信貴投手(30)が22日、鹿児島最南端の与論島で背水の単独自主トレを行うことを明かした。過去にプロ野球選手が自主トレを実施した前例はないとみられるが、「心機一転というか、誰も行ったことないところで、新しい自分が見つかるんじゃないか」と説明。人口約5000人の島で新しい今村を見つけて、14年目のシーズンに臨む。
「ヨロンブルー」と呼ばれるエメラルドグリーンの海に囲まれた与論島。絶景スポットも多い“地上の楽園”で自分を見つめ直す。島内に投球練習するようなマウンドはないというが、「マウンドも造ってくれるみたい」と、島の協力に感謝して単独トレの敢行を決断した。
今季は7年ぶりに10登板以下となる7登板に終わり、0勝0敗、防御率2・25。800万円減の年俸3400万円(金額は推定)で契約更改。「ずば抜けたものがないと使ってもらえない」と変化を求めて殻を破るため、新たな地で自分を追い込むことに決めた。「何もしなければ簡単に終わる年。もう一踏ん張りして、結果残して優勝の胴上げにいられるように頑張りたい」。静かに時が流れる美しい島で、30歳にして生まれ変わる。(水上 智恵)