◆サッカー天皇杯決勝 神戸ーG大阪(23日・国立競技場)
1953年度以来71大会ぶり、Jリーグ発足93年度以降では初の関西勢同士による天皇杯決勝が23日、国立競技場で開催される。神戸の元日本代表DF酒井高徳(33)は22日、非公開練習後にオンライン取材に応じ、5大会ぶり2度目の優勝を見据えた。クラブ10冠に王手のG大阪も非公開で最終調整。9大会ぶり6度目Vを目指す。
最高の景色を知っているからこそ、酒井の言葉には重みがあった。神戸市内で練習後「あの素晴らしい瞬間をもう一度見たい」と目を輝かせた。
20年元日。鹿島との天皇杯決勝に先発出場した。試合は2―0で快勝。クラブ初タイトルに貢献した。「自分が神戸に来てからいろんなタイトルを取ったけど、天皇杯は鮮明に覚えている」と歓喜を振り返った。
G大阪FW宇佐美とは「15歳からの仲」。日本代表でともに戦い、知り尽くしている。「彼は味方を使ってパスをつなげる技術がある。フリーでボールを持たせないように。最後まで気を抜けない」と警戒した。
今月1日のリーグ・磐田戦で負傷したが、大舞台を前に復帰した酒井。「自覚と責任を持って。強い気持ちで戦いに行きたい」と意気込む。神戸が再び、国立で頂点に立つ。(森脇 瑠香)
〇…G大阪は9大会ぶり6度目Vでのクラブ10冠目を目指す。J1首位の神戸には今季リーグ戦で1勝1分けと負けなし。外国人監督がタイトルを獲得すれば、クラブ史上初だ。スペイン出身のダニエル・ポヤトス監督(46)は「試合が始まるまで怖さ、苦しみがあるが、決勝まできた。あとは楽しみたい」。この日、チームは大阪・吹田市内で練習後、上京した。