警察庁特別防犯支援官を務める歌手の伍代夏子が23日、東京・東京国際フォーラムガラス棟で開幕した第64回全国矯正展(全国刑務所作業製品展示即売会、24日まで)に出席した。
「再犯防止を支える人たち~職業訓練と就労支援」がテーマ。昨年から同所に会場を移し、さらに、売り場スペースを1.5倍に広げた。法務省特別矯正監の杉良太郎、矯正正支援官のEXILE・ATSUSHI、コロッケらと、刑務所作業製品・職業指導製品を視察した。
新たな取り組みとして、受刑者が保護犬を育て、家庭で育てられるように訓練をさせる「保護犬プロジェクト」がスタート。国内で野犬が増える状況の中、殺処分される犬・猫が多数存在する。少しでも野犬を刑務所で引き取り、トレーナーからノウハウを教わった受刑者たちが、保護犬の世話、訓練を通して「愛情とは何か」を学び、達成感を味わい、それが矯正教育につながることが期待されている。
伍代は「『殺処分』という言葉が嫌いです。誰が命を処分していいと決めたのか。まずは、それをなくすことが一番の目標です。野犬が増えすぎて、収容する場所がパンク寸前になっている(現状があります)。ボランティアの方たち、クラウドファンディングで資金を集めている方たちがいらっしゃいますが、なかなか里親が見つかりません。他にも様々な問題があり、そこを何とかしたかったんです」と経緯を説明。「刑務所は今、少し土地が空いているそうです。受刑者も、もう一度、社会復帰するため、『手に職を』と頑張っている。そこに保護犬を引き取って、訓練して保護犬と愛情、絆を深め合うことをしたらいいんじゃないか、という活動を始めたところです」と話した。
伍代は、人とペットが安心して同じ室内に避難できる社会を目指すプロジェクト「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」にも携わっている。