◆大相撲 ▽九州場所14日目(23日・福岡国際センター)
東前頭2枚目・若隆景(荒汐)が三役復帰に近づく10勝目を挙げた。西前頭2枚目・宇良(木瀬)との押し合いで一時は引いてしまったが、すぐに右をのぞかせて逆襲。持ち前の低い姿勢から前進して押し出した。「最初は引く場面があって、そこは良くなかったが、前に出られたのは良かったかなと思う」と振り返った。
23年春場所で右膝前十字じん帯損傷の大ケガを負い、一時は幕下まで番付を落とした。それでも7月の名古屋場所で再入幕を果たし、そこから3場所連続での2ケタ白星。八角理事長(元横綱・北勝海)も「小さくても真っ直ぐにいっている。そういうところに好感が持てる。小さくてもおっつけながら押されない相撲を取っている。前よりレベルアップしている」と復活に太鼓判を押した。
大関候補と言われた実力者は「まだ明日があるので、明日の相撲に集中したい」と、残り1番へ気を引き締めた。