巨人からドラフト4位で指名された石田充冴(じゅうざ)投手(18)=北星学園大付=が23日、中学時代に所属した旭川北稜シニア主催の激励会に出席した。元チームメートらから祝福を受けた右腕は、アストロズからFAとなった菊池雄星投手(33)に刺激を受けた様子。このほど岩手・花巻市内に屋内複合野球施設を建設した左腕のように、後輩たちの力になることを誓った。
石田が“雄星ばり”の恩返しを誓った。今季アストロズなどで9勝を挙げた菊池が、花巻市に最新鋭の機器を備える屋内複合野球施設を建設したニュースを目にし、「ぜひ、自分も生活に余裕ができたら後輩たちの力になりたい」と力を込めた。
中学時代3年間プレーした旭川北稜シニアには簡易的な室内練習場はあるが、フリー打撃を同時に2人行うのが精いっぱい。手狭なため、雪が積もってグラウンドが使えなくなる冬は旭川市内の高校の施設を転々としながらオフのトレーニングを行ってきた。「毎日違うところでやってたので、そういうところは不便でしたね」と振り返る。
グラウンドも、地元建設会社所有の施設を借りている。より充実した環境で後輩たちがプレーすることを願っており、「(土が)ボコボコですし、石もすごい落ちている。外野は草が生えて、水はけも悪い。将来的にそういうこと(新球場建設)もできたら。バスも買って、ナンバーをジュウザ(13)にしたい」と夢を語った。
同シニアからのプロ野球選手は、元西武・武隈祥太氏、元巨人・成瀬功亮氏、昨年の育成ドラフト6位で巨人入りした千葉隆広投手に続き4人目。阪急などでプロ通算176勝を挙げた星野伸之氏(58)と同じ旭川啓明小出身の右腕は「いずれは星野さんを超えられるような選手になりたい。巨人に入ってからも、北稜でやった3年間を思い出して頑張る」と意気込んだ。球場に、室内練習場、そしてバスまで―。球界を代表する選手になったあかつきには“第二のジュウザ”育成のために一肌脱ぐつもりだ。
(島山 知房)