◆サッカー ◇高円宮杯U―18プリンスリーグ東海 第17節 磐田U―18 2-1藤枝明誠(23日・藤枝明誠高G)
2位のジュビロ磐田U―18が、勝ち点で並ぶ3位の藤枝明誠を2―1で下し、プレミアリーグプレーオフ(PO=12月6・8日、広島)出場へ大きく前進した。磐田は来季トップ昇格が決まっているMF川合徳孟(3年)が前半21分に先制弾。後半28分に同点を許したが、アディショナルタイム(AT)の46分に川合がミドルを決めた。首位の清水エスパルスユースは藤枝東と2―2で引き分け、トップとの「兄弟優勝」は持ち越しとなった。磐田と清水は30日の最終節で対戦する。
ドローかと思われた後半ATに、磐田の司令塔・川合が大仕事をやってのけた。ゴール前のこぼれ球に反応して右足を振り抜くと、ライナー性の一撃がネットに突き刺さった。いつもは冷静な背番号8が跳び上がって大喜び。仲間と笑顔で抱き合い、「気持ちが入っていて、思わず出ちゃいました。素直にうれしかった」と照れた。
2年時からボランチを担当してきたが、トップチームの練習では2列目を務めており、今夏からユースでもトップ下に。シュート練習にも力を入れていた。前節・16日の四日市中央工戦での2得点もその成果だ。この日も前半21分、FW山本将太(3年)が落としたところに走り込んで先制ミドル。2戦連続2得点の活躍に、「2発ともイメージ通り」とうなずいた。
西紀寛監督(44)の「引き分けは負けと同じ」という勝利への執念もあった。後半に同点を許すと、身長189センチのFW岡田幸成(3年)ら攻撃の選手を次々と投入。「戦い方が明確になった」(川合)と、イレブンの気持ちがひとつになった。
先週、山本のハットなどで四中工に9―3で大勝したことが効いている。試合前の時点で明誠との得失点差は7。この日の白星でそれが9に広がり、2位までに与えられるPO切符が、ほぼ確実になった。
30日はホームの「ゆめりあ」で清水と戦う。勝ち点3差で、得失点は9差。5―0で勝てば逆転優勝できる。「頑張ります」と川合。J1残留を目指すトップチームのFC東京戦も同じ日で「お互いに勝ちたい」と山本も気合を入れた。兄弟で「大逆転の日」にしてみせる。(里見 祐司)