海外FA権を行使し、今オフのメジャー挑戦を表明している巨人・菅野智之投手(35)についてジャイアンツが興味を示していると23日(日本時間24日)、米移籍情報サイト「トレードルーマーズ」が伝えた。
MLB公式サイトの名物記者、J・モロシ氏がこの日までにX(旧ツイッター)に投稿した「評価しているチームの一つ」という内容を引用し、同サイトは「菅野はMLBでの経験という点ではルーキーだが、ジャイアンツの先発ローテ候補のほとんどの投手よりも経験値は高い」とした上で「菅野のために6人ローテを採用し、(中6日で)週1回先発する日本の標準を模倣するならば、そのような配置は若手のイニング管理にも役立つかもしれないが、(4年連続2ケタ勝利の)ウェブや(通算77勝の)レイはより伝統的な中5日のローテを好むかもしれない」とした。
これまで同サイトでは35歳という年齢も考慮し、菅野は1年1200万ドル(約18億5000万円)程度の契約を結ぶと予想してきたが、2年契約も可能だと“修正”した。「メジャーの主戦級投手として比較的安価な契約は、2024年にぜいたく税の目標基準を超えた後、支出を減らす予定だと伝えられているジャイアンツにとって特に興味深いかもしれない」と同サイトは報じた。
大谷翔平投手(30)らの活躍もあり、今季ワールドシリーズを制したドジャースと同じナ・リーグ西地区で80勝82敗の4位に沈んだジ軍は今オフ、FAの目玉のJ・ソト外野手(ヤンキース)、強打の遊撃手のW・アダメズ内野手(ブルワーズ)、金河成内野手(パドレス)らの獲得に乗り出していると現地で報道されている。「トレードルーマーズ」は新任のポージー編成本部長の動きを「球団の大きなニーズである打者の補強に対応するため、大々的な投資を行い、その後投手陣の補強に控えめな出費をするつもりなのだろう」と予測した。
菅野は20年のオフにもポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を目指していたが、コロナ禍で30日間という限られた交渉期間で熟考を重ねて残留を決断。ただ、「読売」ではなく「サンフランシスコ」のジャイアンツはその時も獲得に興味を示していた球団の一つとされている。これまで菅野を巡る現地報道では、温暖な気候のアナハイムを本拠地とするエンゼルスの名前が挙がり、ド軍らと同じナ・リーグ西地区でダルビッシュ有投手、松井裕樹投手が在籍するパドレスのプレラー編成本部長がGM会議で「代理人とは連絡を取っていないが、菅野について我々は協議を続けている」と話している。