◆小江戸川越ハーフマラソン(24日、埼玉・川越水上公園発着~川越市内巡回コース=21・0975キロ=報知新聞社後援)
第100回箱根駅伝(1月2、3日)で4位だった東洋大が練習拠点がある川越市のレースに練習の一環として出場した。前回の箱根駅伝9区2位だった吉田周(4年)が1時間2分52秒(記録は手元計測)で全体トップ。同6区8位の西村真周(3年)が1時間3分35秒、同2区6位の梅崎蓮主将(4年)が1時間4分1秒で続いた。
全日本大学駅伝6区で21位と苦戦した石田洸介(4年)は1キロ3分10秒ペース(約1時間6分48秒)の設定で出場し、予定より約1分40秒速い1時間5分6秒でゴールした。「久しぶりにいい感じで走れました。ただ、一番いい状態の時に比べればまだまだです」と冷静に21・0975キロを振り返った。
石田は3年時の昨季、3大駅伝すべて欠場。それでも、学生ラストイヤーの今季、力強く復帰し、5月の関東学生対校1万メートルでは高校3年以来、4年ぶりの自己ベスト記録となる28分8秒29で6位に入賞した。駅伝シーズンでは出雲駅伝は欠場、全日本大学駅伝では体調不良で区間21位に終わった。それから3週間。地元のレースで復活気配を見せたが、満足はしていない。「出雲駅伝も全日本大学駅伝も惨敗でした。チーム全員が危機感を持っています。ただ、箱根駅伝だけは譲れません」と石田は表情を引き締めて話した。
今季の学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(10月14日)で関東勢最下位の11位、第2戦の全日本大学駅伝(11月3日)で13位と低迷した。得意とする箱根駅伝で巻き返しを図る。箱根路を初制覇した09年から19年まで4回の優勝を含め11年連続で3位以内と抜群の成績を残してきた。前回まで継続中としては最長の19年連続でシード権(10位以内)を獲得している。
酒井俊幸監督(48)は「現時点では目標順位を決めるより、自分たちが万全の状態でスタートラインに立つことに集中しています。区間エントリー(12月29日)の頃に、現状を見極めた上で目標順位を設定することになると思います」と明かした。主将の梅崎は「シード権は絶対に守らなければいけません。その上で、一つでも上の順位を目指します」と話した。
21・0975キロを走り終えた東洋大の選手は着替えて給水を取った後、約5キロ離れた選手寮まで走って帰った。昨季は出雲駅伝7位、全日本大学駅伝14位から箱根駅伝では4位と挽回。今季も同様のV字復活を期す。