日本ソフトボール協会は24日、都内で理事会を開き、2028年ロサンゼルス五輪に向けた女子日本代表監督に宇津木麗華氏の就任を承認した。宇津木氏は理事会後に取材に応じ「出る以上は金メダルを目指していきたい。(2021年)東京五輪と違って予選があるので、しっかり戦略をつくり、日本らしいソフトボールを目指していきたい」と意気込んだ。
監督は公募制で集まった候補者の強化計画などを点数化し、プレゼンなどを評価して決まった。岡本友章専務理事は「やはり経験もあるし、ロサンゼルス五輪に向けて勝てるということも踏まえて、どの候補者よりも優れていた」と宇津木氏を評価。日本は08年北京、21年東京五輪で金メダルに導いた上野由岐子(ビックカメラ高崎)に続くエースの台頭が待たれる。「新しい投手の人材も考えていかないといけない中で、候補者の中から選ばせていただいた」と、若手育成の手腕にも期待した。
同氏は現役時代に左の大砲として00年シドニー大会は主将として銀メダルに貢献。04年アテネ大会も銅メダルに輝き、大会後に現役引退。11年~15年に女子日本代表監督に就任し、一度退いた後、16年に再任して21年東京五輪で日本を2度目の金メダルに導いた。今夏のワールドカップファイナルでも世界一に立っている。
ソフトボールはエース・上野を軸に、08年北京五輪で日本初の金メダルに輝いた。その後の2大会では実施種目から外れ、種目復帰した東京五輪で再び金メダルをつかんだ。今夏のパリ大会では種目から外れていたが、4年後のロス大会で復帰する。
ロス大会の投手陣の軸として東京五輪にチーム最年少で初出場し金メダルに貢献した23歳の左腕・後藤希友(みう、トヨタ)に期待した。「いつか上野のように選手に(五輪の経験を)伝えていくことができるように。チームを引っ張っていってほしい」とエースとして育てていく意向だ。