大相撲九州場所で初優勝を果たした大関・琴桜(佐渡ケ嶽)が千秋楽から一夜明けた25日、福岡市内の部屋宿舎で会見を開いた。14勝1敗で賜杯をつかみ「正直実感がそんなに思ってたよりはなくて、周りの皆さんから『おめでとう』と言われたりとか、そういうので、少しずつ、本当に優勝したんだなっていう感じがあります」と感想を述べた。
来年初場所(1月12日初日、東京・両国国技館)は初の綱取りになる。先代師匠で祖父の元横綱・琴桜に肩を並べるためのチャレンジが始まる。「未知数な部分もあるので想像はつかないですけど、そのぐらいの方があまり考えなくて済むんじゃないかなと。やるしかないですから。しっかりやれる準備をしっかりして、覚悟決めてやっていくだけなので。先代が夢に出てきて怒られないように。『そんなんじゃ上がれないぞ』と言われないように気をつけます。なかなか挑戦できる地位でもないですし、チャンスも自分でつかみ取っていかないといけない、難しい勝負だと思う。もちろんこの世界入った以上、先代に追いつくことが目標でした。早く追いつきたい気持ちでやっていきたいと思います」と気合をいれた。
祖父は鳥取県出身。それが縁で同郷の石破茂首相から、父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)を通じて「琴桜関の栄えある優勝を心よりお喜び申し上げますとともに、今後のますますのご活躍をお祈りいたしております」との祝福メッセージが届いたという。サプライズに琴桜は「ありがたく、うれしく思います」と恐縮していた。