日本相撲協会は２７日、福岡市内で大相撲初場所（来年１月１２日初日・両国国技館）の番付編成会議を開き、十両昇進力士を決めた。新十両が決まった羽出山（はつやま・玉ノ井）は、福岡・須恵町の玉ノ井部屋宿舎で師匠・玉ノ井親方（元大関・栃東）と記者会見に臨んだ。羽出山は「とてもうれしい。『おめでとう』と家族も喜んでくれた」と満面の笑みで喜びを語った。
２０２２年春場所で、三段目１００枚目格付け出しで初土俵。同学年には大関・豊昇龍（立浪）や３月の春場所で１１０年ぶりの新入幕優勝の尊富士（伊勢ケ浜）など、関取して活躍する力士が数多くいる。同学年たちの活躍に「意識がないと言ったら嘘になるが、自分は自分のペースでと思っている。最終的に今幕内で活躍している同級生に近づけれればいいかなと思っているので、ここからという感じ」と語った。先場所は幕下優勝を果たし「自信につながった」と、着実にステップを踏みながら、関取の座を射止めた。
羽出山は東京・東村山市出身。「東村山は志村けんさんの名前が一番に出てくるので、僕の大相撲界にいる一つの夢として、志村けんさんの化粧まわしで土俵入りが一つの夢である。それはやっぱり十両ではかなえられないので、幕内にいってから」と、大きな夢を口にした。「東村山と言ったら、志村けんさんと羽出山と言われるくらいの存在になりたい。越えれるとは思っていないので、２番手くらいになりたい」と力強く宣言した。
新十両場所へ向けては「１５日間相撲が取れるわけなので、応援してくださっている皆さんにいい結果を届けられるように、２ケタを目標にしたい。親方も十両３場所くらいで優勝して通過している。それができるとは僕は思っていないので、それに近しい成績を残して、まだ幕内三役と上があるので、元気で新十両らしく、きっぷのいい相撲で、応援してくださっている皆さんを沸かせられればと思います」と意気込んだ。