◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)王座統一戦12回戦 統一王者・井上尚弥―IBF&WBO同級1位サム・グッドマン(12月24日、東京・有明アリーナ)
プロボクシング世界4団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)が28日、横浜市の大橋ジムで、IBF&WBO世界同級1位サム・グッドマン(オーストラリア)戦に向けて試合前最長となる10ラウンドのスパーリングを実施した。
WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)やIBF世界ライト級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)らのパートナー経験のあるジャフェスリー・ラミド(米国)と、23日に来日した2人のメキシコ人新パートナーの一人、元WBCユースシルバー・フェザー級王者クリスチャン・オリーボと5ラウンドずつ消化した。
新たに来日したのはオリーボとブライアン・アコスタの2人でともにフェザー級。アコスタは過去3度、スパーリングで来日している。
井上尚弥に聞く
―10ラウンドのスパーリングの手応えは?
「今日はだらけないで10ラウンドをしっかりとやりきった。あのテンポで10回を進めることができれば試合はもう問題ない。あと10ラウンドを1~2回はやりたいと思っている」
―ラミド選手の練習パートナー合流、初めてスパーリングしたオリーボ選手の印象は。
「ラミドが来て対策面は全然、違いますね。イメージがしやすいので。(オリーボ選手とも)良い実戦練習ができると思う」
―今年3試合目の世界戦。
「もう慣れたものですよ(笑い)。ただ、毎試合毎試合、前回の自分を超えること、ドヘニー戦はドヘニー戦でやれることをしっかり、自分の中で120%やったつもりでいる。そのドヘニー戦を超えることがテーマというか。そこと比べて落とすことなく練習できればしっかり仕上げることができる」
―グッドマンは2団体で世界ランク1位。無敗で最強挑戦者と言っていい。
「周りの下馬評を意識していたら、最高の自分は作れない。自分としてはどの相手でも、死ぬ気で覚悟を持って挑んでくると思っているので。番狂わせをしてやろう、一晩で人生を変えてやろうという選手の気持ちを、自分が上回る気持ちでやらないと。気持ちの差が出ると思う。意識するのはそこですね。スパーリングの内容、もちろん対策も大事ですけど、1番は気持ちをつくりあげる。気持ちさえ作り上げることができれば、そこに隙も生まれずやることができる。そうすれば問題ないと思う」
大橋秀行会長に聞く
―スパーリングの内容は。
「本人も意識している部分はあると思うが、さらにディフェンスが良くなっているね。そしてフットワーク、ステップワークも最後の10回まで良かった」
―既に1万枚を超えるなどチケット販売は好調。
「本当に売れ行きが良いし、楽しみだね」