ヤクルトの山田哲人内野手(32)が29日、東京・南青山の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の5億円プラス出来高でサインした。7年契約の4年目が終了。プロ14年で299本塁打を積み上げた背番号1は「開幕戦で打てればいいですけど。なるべく早く打てたら」と、来年3月28日の巨人戦(東京D)での大台到達に意欲を燃やした。
20、22年に次ぎ、3本目の開幕弾となれば、今季5位に沈んだチーム、そして自身に勢いがつく。今季は下半身の違和感で2度離脱。110試合で打率・226、14本塁打、39打点と不本意な一年だった。自身は「僕は守備の人」と笑うが、球団歴代4位の池山2軍監督が持つ304本も目前だ。
5年目の大役を務める。チームの精神的支柱だった青木宣親さんが現役引退。21年から主将の山田は、引き続き来季も大役を任された。「青木さんの存在はすごく大きく、困ったときに一番最初に相談していた。来年からはいないので、自分で判断し、視野を広く、気づいたことを一言、二言、声をかけたい」と、“青木イズム”を継承するという。
来年1月も恒例の愛媛・松山自主トレを行い、トリプルスリーを3度達成した“全盛期”の感覚を取り戻す。「スピードを取り戻したい。来年はけがしないように、1年間フルで戦いたい」。ミスター・スワローズとして、フル稼働する。(竹内 夏紀)